去る三月九日ご逝去された古賀俊昭先生の墓参に、議会関係者有志で行って参りました。
コロナ渦で葬儀も近親者のみで行われたため、お別れができていませんでした。
最も敬愛しておりました都議会の先輩でした。墓前で御礼をやっと言うことができました。
土方歳三の眠る日野市石田寺に、古賀俊昭先生も地方議会の英霊として眠られています。
東京都議会議員 在職二十五年の永年功労表彰を受けられた時の本会議場での古賀先生のご挨拶を紹介します。
歳月は永劫の一瞬との言葉どおり、月日の流れは早く、平成五年に東京都議会に参画以来、二十五年をけみし、本日、東京都議会議場の諸兄諸姉の議決をもって永年在職の表彰を賜りました。衷情より厚く御礼を申し上げます。
このたびの栄誉を担わせていただくに当たり、三つのえにしと感謝の所懐を申し上げさせていただきます。
まず、幾たびもの有為転変、会者定離の政局の中にあっても、今日まで一貫して私を支え続けてくださった地元日野市民の皆様に幾重にも御礼を申し上げます。
次に、本年は明治維新百五十年。我が日野市の新選組や白虎隊、また、娘子軍の悲劇的なまでに純粋無雑な奮戦で知られる会津藩、加えて、二本松少年隊から見れば戊辰の役百五十年となります。往時、佐幕も倒幕も、ともに勤王の大和心をもとに、アジアに迫る白人欧米列強による植民地化の未曽有の国難に対抗する危機感から、新たな国づくり、維新を成功させて、近代国家への歩みを始めました。この国史の大きな節目での栄誉だけに、少なからず感動を覚えます。
三点目は、瑞穂の国、桜の国、日本に生をうけたことです。そもそも日本に生まれなければ、私は今ここにはいないのです。ですから、私は、日本の国や日本の歴史を悪くいう人の気持ちがわかりません。
さて、私は、初当選時の鈴木知事から、青島知事、石原知事、猪瀬知事、舛添知事、そしてただいまの小池知事と六人の知事の都政と、議会側から対峙してまいりました。
この間、私が常に心がけて指針としてまいりましたのは、地方自治は、首長も議員も、ともに有権者から直接選挙で選ばれる二元代表制のもとで、両者が牽制し、緊張関係を保つことにより、議会は自治体の意志と政策を決定し、また行政監視の機能を果たすとの基本姿勢であります。
向後も、この理念と気力をもって任期を務めてまいりたく存じます。
本日の皆様の議決と発言の機会を与えていただきましたことに、改めて深い謝意を申し上げ、挨拶の結びといたします。まことにありがとうございました。
心からご冥福をお祈りします。
合掌